「それでは出欠とります。」
先生は順番に名前を呼ぶ。
私はユナルで『Y』だから最後の方ね。
「アレン=ブロドニス」
アレンは早くも呼ばれた。
『A』だからそりゃそうだけど、返事はない。
しかも、心なしか先生の声が震えてた。
………何?
「初日から欠席、ですか。」
先生は安心したような困ったような変な顔。
何?何でそんな顔してんの?
私がイラついてるのを悟ったエニスが耳打ちしてきた。
「…たぶんアレンが強いから怖じ気づいてたんだよ。剣士の先生負けたから」
「でもおかしいわ」
私も耳打ちで返す。
「…今日また家に行ってみよう」
「こらっ、そこ!話さない!」
先生に注意された私達は仕方なく黙って従った。


