スーリンはその声に勢いよく振り返る。



「アレン~っ!!おっはよ~、今日もかっこいい☆好きぃ~」


「おはよ」



アレンはものの見事にスーリンの告白を受け流すと、素晴らしい笑顔で挨拶した。



だけど、それが本当の笑顔じゃないのを私とエニスは知っている。


きっと、スーリンは知らないだろうけど…。





「おはよう、アレン。珍しいな、朝から学校来るなんて。」


エニスはそう言うと同じ身長のアレンの隣に移動した。


ちょっと残念…。




「今日は朝から実演練習だから。」




そう答えたアレンは、凄腕剣士。


街の大人の剣士よりも強い。



だけどめんどくさがりで、実演の練習授業のときぐらいしか授業を真面目に受けないの。


普通の知識を蓄える授業は、寝てるかサボってるか。



だから知識の方ではあんまり頭はよくないんだけど、実力は学年一なのよね。



それに私たち三人は、アレンが学校をサボってる間は一人で剣の修行してることをちゃんと知っている。