「ん…」








眩しい朝日が窓から覗く。



レイは優しいその光に目を覚ました。





「あら?…夢?」



キョロキョロ辺りを見回した。



隣のベッドには眠るアレンの姿。





「…あの話を聞いたから、見たのかしらね。」



夢の中ではしっかり見たのに、“おにいさん”の顔はあまり思い出せない。


けれど、ちょうどあの時にも印象的に感じたように、優しい笑顔だけはぼんやりわかる。




確かに、似てるような気もしてくる。


あのたまに見せる満面の笑みに。




全く気付かなかったけれど。




「…なんでかしらね。」