「アナチェルさん、どうも。」
明るい笑みで軽く両親に挨拶した“おにいさん”。
レイを下ろして、二人に渡した。
「おにいさん、ゆうしゃさまなの?」
両親としっかりと手を繋いだレイが見上げて聞いた。
「うん。レイちゃんは“勇者”も知ってるんだな。偉い偉い。」
レイの頭を撫でる、勇者。
「ウィスカ様、ありがとうございました。すみません。娘が迷惑をかけてしまって…。」
ローゼが礼儀正しくお辞儀して言う。
「いや、こっちも楽しませてもらいましたから。素直ないいお子さんですね。」
勇者ウィスカは、しゃがんでレイと視線を合わせた。
「ありがとう、レイちゃん。楽しかったよ。」
「ううん、わたしも楽しかった!ありがとう、おにいさん!」
優しい印象的な人懐こい笑みを浮かべながら、“おにいさん”はまたレイの頭を撫でた。


