壱弥side



華から聞いた過去は恐ろしく、


俺の背負った過去なんかよりずっと

辛く、重く、冷たいものだった。

正直、それを小学生のときに体験したというのが信じられないくらいだった

泣きながら話終えた華は、疲れたようだった。



「ごめん、あの時、無神経なこといって」


「知らなかったんだから仕方ないよ
ってかもう慣れっこ!」


もうこいつをほっとくことができない

「…送るよ」



「ううん、平気。
彼女さんに悪いし。」




いや。

「お前をほおって今は彼女に構ってる場 合じゃねーんだよ!!!」