どういう事!?昨日は確かに布団もクッションも触れなかったのに、なんでいきなりシャーペン触れてるの!?


パニックになった私は、勢い余って一流の腕をガシッと掴む。


………そう。掴んだんだ。


「―――っ!?」


指先からハッキリと伝わる一流の腕の感触に、言葉を失う私。


一流自身も思考が追いついていないのか、私に掴まれた左腕を瞬きもしないで凝視していた。


梓灯は一流の体に触れられなかった……つまり私も触る事は出来ないハズなのに………


「どうなってるの……?」


放心状態の私の声が、喧騒の中に巻き込まれて消えた。