「ちょっと聞いてるの蕾!?幽霊なんかいないんだから、さっさとお弁当食べちゃいなさい!!」


「だからぁ、本当に見たんだってぇ~~~…」


いつまでも塞ぎ込んでいる私を、ずっと叱咤し続けていた。


分かってる……梓灯は優しいから、例え幽霊とかUFOとか信じがたい理由だとしても、怖がっている私をほっとけないの。


でも私は、確実にこの目で幽霊を見たのに…!しかも話もしたのに……!!


「まぁとりあえず、昼飯食おうぜ蕾。じゃなきゃこの暑さだ、倒れちまうぜ」


こう言ってくれてる郁史だって、「まさか~」って信じてくれなかった。