私はあれから校内を適当に全力疾走しまくり、気がついたら1階の人気の無い階段下まで1度も止まらずに走っていた。


『ゼェ…ゼェ……い、息が……』


『あっ!いた!』


『オイ蕾、お前どうしたんだよいきなり……っ』


乱れる呼吸を整えていると、私が拾うのを忘れていた教科書類を持った梓灯と郁史が合流。


『梓灯!郁史!出たの!!幽霊が出たの~~~~!!』


もちろん私は、直ぐ様さっきの男の子の事を事細かく説明した。


しかし昔からそういう心霊系のものは自分が体験しない限り信じないと言っていた梓灯は、やはり信じてくれず。