「緋音ちゃん!!!」
勝にとって、緋音の保護がどれだけ幸せなものか…
「緋音ちゃん!!!まってよー!!!」
勝は女の子みたいな言い方をしながらも、全速力で走って緋音のところまできた。
勝は特別刑事課の中でも1番足が早い。
「緋音ちゃん!!!」
いきなり止まった緋音のせいで勝は転んでしまった。
「ご、ごめん!!!ケガ…ない?!」
「あ、けがなんてないないッ……ってててて…」
「けがしてるじゃん!なんで隠すの、早く戻って怪我の手当しよう?」
「あ、りがと…」
勝が驚いていた理由はいくつかある。
一つは怪我をしてもあまり痛く感じないこと。
もう一つは緋音にひどいことを言われないこと…というよりむしろ優しすぎること。
「ついた…って、あれ?行く時、ドアあいてたっけ…」
「いや、開いてなかったはず、だけど…」
確かにみんな閉めていったドアが開いているのは不自然すぎる。
「まさか…緋音ちゃん、後ろに下がってて」
緋音が勝の顔を見る限り、勝はなにかにおびえているようだった。
しかし、刑事に下がっててと言われたからには下がっておかなければならない。
「…」
勝はおそるおそる入っていった。
中は真っ暗で、人がいる気配すらない。
だがそれでも、銃をかまえている。
「…だ、誰かいるのか!!!」
大声で叫ぶ勝。
しかし、返事はない。
ガサッ
物音がした。
カウンターの後ろらへんで。
「誰だ!!!」
勝の呼びかけに返事するかのように黒いコートをきた長身の男が立った。
ざっと180はいくだろう、その身長に不釣り合いな小顔。
顔はサングラスをしていて良く分からない。
「お前は誰だ!!」
「…」
相手は返事はしないかわりに銃を発砲した。
パンッ
「ッ!!!」
勝は当たらないよう物陰に隠れ、銃撃戦となった。
外にいる緋音にもその音は聞こえていた。
「えッ!?」
急いで携帯を取り出した緋音の後ろに朔たちが乗っている車がやってきた。
「おい!!!勝は?!」
「な、なか!!朔、勝が危ない!!」
「わかってる。なんでこの場所がわかったんだ…」
朔の最後の言葉の意味は緋音には分からなかった。
パンッ
パンッパンッ
緋音は凛子さんにつかまれ、車へと入らされた。
「手を挙げろ!!お前らが来た理由はわかっている。」
朔の声に勝は少し安心した。
「朔…!!」
「銃を降ろせ。」
男に向かって朔は銃を向けながらいった。
「チッ。」
男は銃を自分のこめかみに当てた。
「ッ!?やめろ!!!」
パーンッ



