「かなりいき込んで返事したけどさ…キリタニって何人いると思ってんだよ…」
だるそうにいう勝に向かって朔は完全無視した。
「なあーーーー…無視すんなよー」
そういっても、朔は無視した。
しまいにはヘッドホンをかけ、音楽を聴きながら作業をするようになった。
「キリタニつってもさー…あれが本名かもわかんねえじゃんー」
それでも、しゃべり続ける勝を睨みながら朔は黙ってキリタニをさがした。
まだキリタニとしかわかっていない。
顔は見たと言っても、サングラスをしてたわけであって、はっきりとは分からなかった。
だから、キリタニという名前の男の顔写真を隅から隅まで徹底的に見るつもりなのだ。
「はあーーー…だんだん見分ける自信がなくなってきた…」
弱音をはきつつも、次に次にとみている勝の横でいつのまにか、朔は寝ていた。
「zzz…」
「あ!おい、おき…………ま、いっか」
勝はそう言うと、朔に毛布をかけてまた見始めた。
「緋音ちゃん、大丈夫かな…」
勝は、緋音と勝と朔の3人で撮った写真を見つめていた。



