「おっはー♪麻衣!!」

雨の中、後ろから大親友の由樹の声が聞こえたきた。

「おはよー♪雨やだねえ」

私がそういうと由樹はニヤついた。

「そりゃあ麻衣は嫌だよね〜。大ー好きな裕くんに会えないんだもんね」

「・・・・・・・///」


私は何にも言えなかった。
だって本当のことだから。

「まあ学校で会えるからいいぢゃーん!?たった登校してるときに会えないからってさあ〜」


・・・ヤバいよ。
ヤバいことだよ。麻衣にとってわ。
だって、晴れのときだけ毎朝裕と話せる。

裕とはクラスが違う。
だからそんなに会えないんだよ?
裕がいない教室なんてつまんない。
すごく会いたいって思ってしまうんだ。


だから、毎朝自転車で来る裕と一緒に歩きながら話すのが麻衣の一番の楽しみなんだから。


そんな楽しみを奪う雨は、
大嫌い。