俺は凛に手を差し伸べた

戸惑いながらも手をとる凛

触れた手が

香る匂いが

理性を崩してしまいそうで

俺は顔をそらした

「ゴホッ…ゴホゴホッ!」

あ、そういえば俺風邪ひいてたんだ

やべ…本格的にきつくなってきた

凛はおれの異変に気づいたらしく

「大丈夫ですか??」

顔を覗きこんできた

ドクッ

一気に顔があつくなる

凛の手がおでこに触れる

ひんやりしてて気持ちいい

「大変!ひどい熱!!」



そこからさきはあまり覚えておらず

目が覚めたときには

見慣れた俺の部屋に

安心した顔の凛がいた

「よかった…。大丈夫ですか?」