「別れよう。」

「は?」

沈みかけてる夕焼けは茜色に染まり、コウの綺麗な顔が切なく照らされている。



コウとの出会いは1年前

幼馴染で2歳年上の瞬くんの後輩で、私の一個年上だった。

「黒崎コウ」

ぶっきらぼうにそう言ったコウ。

わたしはあまりにもかっこ良すぎて声も出なかった。

「こいつ、愛想ねーけどいいやつだから」

よろしくな。そう言って瞬くんは笑った。

「どうも、篠原凛です。」

「どーも」


それからコウと仲好くなるのにそう時間はかからなかった。

コウはかっこいいからみんなのあこがれの的だった。