～１０分後～
「よっこらせっと」
なんとか侵入、じゃない、訪問できた。あとは教室に
「待ってたぞ」
「なにぃーーーーーーーーー！？」
なんてことだ。プールサイドにカネモチジャーが集結しているではないか！しかもボスキャラよろしいセリフを口にして。
なぜ？ここから来るなんてことあいつらには予測不可能なはず。
水色「私の情報網を甘く見ないでよね」
なるほど、お得意のマネーネットワーク、略してマネットか。
何百人という生徒がいるのだから１人くらい私の姿を目にした人ぐらいいるだろう。大勢の前でお金をちらつかせ情報を持ってきた人に手渡す。
ふふふ、おぬしも悪よのぉ～
いえいえお代官様ほどでは～
ふふふへへへっへへっふふへへふ
怖い、ドロドロ大人社会の子供バージョン...
「もう逃げられないからな。」
「最近調子こいてきたからな、身の程をわきまえさせてやる。」
ブルー、イエローは再び逃げようとする私を羽交い締めにする。ライトブルーが私の荷物を回収し、ピンクは無様な私の姿を逃さまいとスマホを構える。どうせブログやラインにでもアップする気だろう。私は見る機会がないから関係ないが。
レッドが頭の沸点を軽く越せるような下品な含み笑いと共に宣告する。
「明水紡恵、お前をプール突き飛ばしの刑に処する。」
「なにぃーーーーーーーーー！？」
本日２度目のなにぃーー！？見れば眼下に揺らめく水の入ったプールが。プール開きの前のせいか、比較的綺麗な水であることは幸い。
けどいくら私が勝手に称しているからといって、正義を語る戦隊じみた格好をしている組織がこんなことしていいのか？否、いいはずがない。
