つかむ、その手。



『....もう、充分貰ったよ....?』



私の目はひどく揺れてるんだろうな
なんて他人事のように思う



「まだよ....萌は、まだ....
立ち直れてないでしょ?」


私の目の前に夏生が歩いてくる



「....あたしと葵に遠慮してんのなんか
バレバレよ....。そんな遠慮いらないわ」



そっと私の頬に夏生の手が添えられる





「萌は、あたしにとって大切な子供なの」