【完】純情レンアイ







彼はものすごく笑顔だけど、心から笑っていない。
彼のちゃんとした笑顔を見たことないけど、すぐにわかった。




「あ、えっと……っ」



どどどどど、どうしよう……!
クラスのみんな見てるし、は、恥ずかしい……っ!



「榎本、一旦落ち着け。逢坂が困ってる」



「……はい」



担任の一言で、榎本くんは指定された、私の隣の席に座った。



こ、怖かった……。
それに、手首に触れられた感覚が残ってるし……っ!
顔も熱くなってきちゃった……。
てか、なんで隣の席!?
運悪すぎる……。



私は机に伏せて、寝たフリをした。



それからHRが終わり、榎本くんの周りにはたくさんの人だかりが出来る。



「ねぇねぇ!関西のどのへんからやってきたの!?」


「関西弁喋ってーっ!」



よかった……みんなが彼の周りに集まったおかげで、私のところに彼が来ないで済む。



ホッとしていると、アカリが私の席にやってきた。



「愛空、今朝の関西弁の男の子って榎本くん?」



私は首を縦に振る。