それから榎本くんが追いかけてくることはなくて、私は家に入るなり自分の部屋のベッドにダイブした。



「…………」



私……なんでこんなことしてるんだろう。
榎本くんが別に誰に笑顔を向けようが、優しくしようが、関係ないのに。



ただのクラスメイトなら……そんなの普通なのに。
私……もしかして……ヤキモチ妬いてるの?
この気持ちはヤキモチ……?



そうだ……私は……。



「榎本くんのことが……好き、なんだ」



はぁ、私ってば気づくの遅いよ。
もう榎本くんにあんなこと言っちゃった……。
一生、話してもらえないかもしれない。


謝ったら……彼は許してくれるのだろうか。



今日は金曜日だから2日は会えない。
その2日で余計に距離が出来てしまうかもしれない……。



「あ、日曜日……」



そうだ、日曜日に……待ち合わせ場所に行こう。
榎本くんが来てくれる保障なんてないけど……それでもわずかな可能性を信じて……。