下手に動いたら、榎本くんが頭を地面に打っちゃうかもだし……どうしよう。
もう大人しくしてるしか……ないのか。
私は黙ってじっとした。
……というか、そうするしかなかった。
「へぇ、愛空えらい大人しいやん」
「だ、だって動いて榎本くんがケガしたりしたら困りますし……」
「あはは、そんな俺ひょろひょろちゃうし大丈夫やって。俺のこと、イヤがるくせに気つかってくれるんやな」
な、なにそれ……。
そんなんなら、気なんてつかわずに離れたらよかったっ!!!
「……っじゃ、じゃあ離れま……きゃっ」
ヘラヘラ笑う榎本くんから離れようとしたら、肩を抱き寄せられて阻止された。
「無理、離さんし」
「あ、ああああ、あの!?」
ひゃあ……っ心臓がバクバクいってるよ……!
今にも爆発しそう……っ。
「はぁ……愛空さぁ、その反応って狙っとるん?」
少しため息まじりに私を抱きしめる力を強めて言った。
「ね、狙う……?」
な、なにを?



