俺ってこんなに惚れっぽかったっけ?
こんなすぐに人を好きになったんは初めてちゃうか。
愛空は今まで出会った女とは違ってめっちゃ純粋。
俺はその愛空の純粋さに心を打たれたんや。
「……榎本くん?帰らないんですか?」
全然歩き出そうとせぇへん俺の顔を覗き込む愛空。
くそぅ……可愛いな、コイツ。
思わずまたドキッとしてもたやんけ。
「……行くで」
愛空から視線を逸らして、歩き出す。
「榎本くん、大丈夫ですか?顔が少し赤いですよ?熱でもあるんじゃ……」
「あ、あぁ、大丈夫大丈夫!夕日のせいやって!あはは……」
はぁ、俺カッコ悪。
まさか女にこんなに振り回される日がくるとは思いもせぇへんかった。
「そうですか。なら、よかったです」
コイツのこの笑顔、腹立つわ。
なんでこんなに可愛いんけ。
絶対俺しか見れへんくらいに、俺に夢中にさせたるからな。
絶対の絶対に!!!