振り返ると、同じ制服同じ制服を着た男の子がいた。
彼は整った顔立ちで長身で短髪で……これぞまさにイケメン!って感じの男の子だ。
私は思わず目を奪われる。
こんなカッコいい男の子、うちの学校にいたっけ……。
「おい、聞いとんか?」
「えっ!?」
男の子の声で我にかえる。
彼は明らかに標準語じゃないし、関西かどこかから来た男の子なのかも……。
………って、男の子!?
「だーかーらー、お前って野いちご学園の生徒やろ?」
「あ、えっと、っはい……」
「野いちご学園までの行き方教えてほしいんやけど。地図見ても全くわからんねん」
ど、どどどど、どうしよう……。
変に緊張して緊張してきちゃった……。
「あ、う……」
全然上手く話せないんだけど!?
あぁ……もうイヤだ。