「う、腕、離してくださいっ」
「そんなんじゃいつまで経っても男ギライなおらんで」
「でっ、でも………」
廊下にいる人みんな見てるし恥ずかしいんだもん!
「よし、ここなら人通りも少ないやろ」
榎本くんに連れてこられたのは体育館裏だった。
体育館が陰になっていて涼しい。
「さっきの続きやけどさ」
「う、うん……?」
「俺が愛空の“初めて”全部もらうから」
「………はい?」
ど、どういう意味……?
「そのまんまの意味やって。俺が愛空の初めてをもらうってこと。例えば……」
そこまで言って、私の顎をクイッと持ち上げた。
「ファーストキス、とか?」
榎本くんの言葉に私の顔は一気に赤くなる。



