「なぁ」
誰かに肩を叩かれて振り向くと、榎本くんがいた。
「うわ……」
「うわってなんやねん!」
「……じゃ」
私はめんどくさいことになる前に逃げようとする。
しかし、榎本くんに腕を掴まれて阻止された。
「さ、触らないでくださいっ!」
「一緒に弁当食おうよ!な?」
「い、イヤです……」
「じゃあ一生離さん」
はぁ……もうイヤだ。
このまま腕に触れられたまんまなのもイヤだし……。
私は渋々、ゆっくり頷いた。
「じゃ、弁当持ってくるから待っとって」
榎本くんは「逃げたら許さんからな」と付け足して、自分の席にお弁当を取りにいった。



