「り、りおん、魔法少女ってぶっちゃけなくても、そこはアレンジで良かったんじゃないか――」
既に、発光と回転を止めた「相棒」が、りおんをたしなめる――。
「あっ――」
彼のネタ振りに高揚したりおんは「相棒」の声で我に返り「やってしまった」恥じらいに少し顔を赤らめ、躰を縮める――。
「と、とりあえず、話を聞こうかな――魔法少女さん――」
昼休み終了まで、35分――。
「そうか、皇華月(おうかげつ)学院中等部出身か――でもそれなら高等部か少し離れた皇華月女子高等学院に進学するんじゃないのか――」
「うーん、普通はそうなんだけどね――」
りおんは、魔法少女の格好のまま、彼の問いに昔を懐かしむ表情を垣間見せ、金網のフェンスに躰を凭れ、答える――。
「んで、逆に聞くけどテルはどうしてこの場所に――」
「テルって呼び方で確定なんだな――」
「わたしの事は、りおんでいいよ――ってか、テルかテルくんがデフォルトでしょ――」
やや傾いた眼鏡を直し、微笑むりおん――。
「桜先生が鍵を預けてくれたんだよ――安らぎの場所が必要だろってね――」
りおんにつき合い、フェンスに身を預け、鍵を見せ、言った――。



