「本当に嫌われる女の典型ね――いやらしい――」
女の誘惑を拒絶し、互いの間隔を元へ戻すルナ――。
「あら、いやらしいとは失礼ね――堪能という言葉を躰の快楽だと勘違いしているそこらへんの物欲しそうな生徒達と一緒ね――」
言葉の罠にはまったルナを断罪する視線を投げながらも、期待外れの反応に女の言葉の語尾は堕ち、闇に沈む――。
「わからないかしら――」
「何が――」
「あなたは全てを持っているのに、その才能に気づきもしない――」
「ミナや繭、茜、マリネ、ミレイに琴音――彼女達の長所を結晶化した宝石の原石が、あなた――ルナという躰と魂と人格――」
この女は何を言っているのか――。
ルナの感情の波は激しくうねり、心が熱を帯びる――。
「素直に己の原石を研磨し、輝けば良いものを、閉じ籠った小鳥を気取り、可能性を閉ざす――それは罪よ――」
「――――」
「どうしよう、私のせい、ファンクラブ――そんな馬鹿馬鹿しい思考は捨てて思うままに魂を表現すればいいのよ――こんな場所で空の自分を悲しく眺めている暇なんてない筈なのに――」
月の神々しい光が、女の想いの信憑性を高める――。



