マルメロ


「どうせ、私のせいだってあなたも言いたいんでしょ――」


「何言ってるの――自惚れているんじゃないわよ――」


女はやや呆れた瞳で言い、そして続けた――。



「だったら、あなたが何とかしたらどうなの――」


「こうなってしまって、私がやれる事なんて、もうないわよ――」


口調は強気だが、言葉の質は女に縋っている様にも受け取れるルナの想い――。




「籠の中の小鳥ね――」


女は、冷徹に捨て言った――。


「全く、可愛い小鳥ちゃんにも程があるわ――あなた、これまでも妬みやいじめに勝って来た筈よ――」


「それが何――急に弱気になって挙げ句、私のせいですって――今更、純情な乙女を演じるんじゃないわよ――」


「――――」


「あら、何も言い返さないわね――寂しいわ――」


「――――」



「ちっ、歯応えのない子――」


淡い月明かりが、苛立つ女を中和する――。



「あなた、テルくんが好きなんでしょ――」




「えっ――」


不意を突かれるルナ――。


「図星ね――」


妖しくはにかむ女――。



「す、好きなんかじゃ――」