「それにしても、桜先生って面白いよね――」
放課後の定例となった生徒会――まぁよくも頻繁に行われると思いつつ、彼は担任の感想を述べた茜と廊下を歩く――。
サユリともあの日以来、会話を交わしていない――。
部室にいない――と思ったら、あっさり廊下で擦れ違ったり、何気なく藤組を覗いた時は、窓側の一番後列に陣取り、あの儚い頬杖で外を眺め、彼の視線に気づくと、「べぇー」と舌を出し、からかう――。
仲間外れにされているのか――いや、そうではない――。
彼女の佇まいが、「独りにして」という気を教室内に蔓延させ、藤組のクラスメイトを盲目的に従わせ、支配している様にも見える――。
いずれにしろ、第三者が介在しているので声はかけられない――。
ルナにしても同様――。
未だハンカチを返せていないし、「秘密の場所」での密会も叶っていない――。
結果、彼が最も言葉を交わし、行動を共にする異性が、隣の茜――。
茜、ミナ、繭、マリネが続き、ミレイ、サユリ、ルナが後を追う――。
ギャルゲーのフラグ進行度合いに例えると、こんな感じだろうか――。



