「ルナが自分を責める事はないよ――こうして話せたから――」
「でも、こんな場所があったなんて、今まで気づかなかった――」
「この場所、私のお気に入りなの――」
ルナは、宝箱の中身を自慢する様に遡り、語る――。
「私も偶然だった――ふと現れた小路に招かれて、ここに辿り着いた――」
「麗しの氷女――なんて異名つけられて、纏わりつかれ、正直始めは窮屈だった――」
「偶像に仕立てられ、うわべだけの称賛と羨望――小中学校時代から続く私の日常――」
「だから、男子とも戦った――それこそ、氷女の様に冷徹な佇まいで武装して、いじめ、やっかみをはね除けた――」
「告白されるのはいつも同性――男子は私を遠巻きに眺めるだけ――私も、好きな男子がいなかったのもあるけど、私だって好きな人がいたら、恋人になりたいって思う普通の女子校生なんだけど、おかしいかな――」
ルナの、やや切なげな瞳が、彼に縋る――。
縋ってはいるが、慰めの言葉を求めている悲しさの種類ではない――。
故に彼は答えを挟まず、聞き役に徹する――。
意思と意図が、通い合う――。



