「だって、ぶつかったのってお互い様じゃん――何か、一方的にテルが悪い感じになってるのって、おかしくないかなぁ――」
「麗しの氷女っ――何様って感じ――」
ミナが、「小さな」敵意を感情に貼りつけた――。
繭も彼も、口を挟めない程の普段とは異なるミナの情――。
「お困りの様ですねぇ――」
彼の左隣席のマリネが、特徴的な舌足らずな口調で「対策」に加わる――。
「えへへ――」
巧妙に笑うマリネ――いつもはホームルームや授業中以外は、机に伏せって時折訳のわからない寝言を口にしている「実態」掴めない少女――。
茜よりも更に低い身長――ぷるんとした肉づきの躰――。
制服越しからは伺い知る事のできない、豊満な胸――その「武装」を認識させない、紫がかったボブヘアと狡猾さを充填した瞳を潤ませ、不思議系なる衣を全身に纏う、秋桜組内では「孤高」な存在――。
かといって、「弾かれて」もいない――自ら話しかけるタイプではないが、会話を求められれば誰とでも分け隔てなく接する――。
実際、ミナ、繭、茜も幾度となく彼女と会話を楽しんでいる――。



