「中学の頃から、読者モデルをしているから――」
数日前、学級委員で居残っていた時、ふと繭やミナの話題になり、茜が繭を論じた――。
今も続けているという「人気稼業」――タケノコの様に下の世代から生えてくる「刺客」をはね除け、地位を維持する事は、並大抵ではないだろうと彼は推測する――。
笑顔で流行りの服を着こなす裏で、嫉妬、中傷、画策、いわゆるステージママによるトラップ――怪しい誘惑や罠をくぐり抜け、読者の憧れの的であり続けている繭の言葉は、それだけで説得力に深みを与えている――。
ではミナはどうなのか――彼の見る限り、繭にも劣らない容姿は紙面上でツートップを組めそうなものだが、ミナ自身は華やかな舞台や、羨望の対象になる事にてんで、興味がないらしい――。
許容範囲の上限を巧みに「破り」、咎められない繭――。
我が道をゆき、称賛か非難――ハイリスク、ハイリターンのミナ――。
制服の纏い方にも、個性と主張が顕わになっている――。
「イケメンも、3日で飽きるか――違いない――」
呪縛から解放された彼は身を伸ばし、清らかに言った――。



