マルメロ


あからさまに私的な感想を捨ててゆく彼女達にも、彼は怒りも、絶望する事なく、坦々と想いを受け入れた――。


女も男も、互いに「品定め」をする――それは抗えない人間としての感情であり、自分もそうなのである――。


もっと言えば、この学院に入学し、結果、「独り」の状況に追い込まれた時から、「こうなる」事を彼は予想していた風に見えた――。




だからこそ、坦々と静かに、言葉を吐いた――。



「凹んでないか、テル――」


達観した物言いが、ミナを不安にさせる――。


「心配するなミナ――いずれこうなる事は、わかっていたから――」


「寧ろ、静かになって、ほっとしたよ――」


「そ、そうなのか――ミナも、鮮度がどうのとか、調子に乗り過ぎたかな――」


汐らしい「女」の表情を見せるミナ――。



「テルくん、ミナっ、おはよう――」


繭が言い、廊下の方に視線を泳がせる――。




「終わったね――」


「まゆっちもそう思う――」


すかさず、ミナが反応する――。



「んまぁ、ようやく普通になったって事でしょう――」


「まゆっち冷静っ――」