雫が消えて、一年が過ぎた。
今は学校にいる。
わたしの心にはポッカリと大きな穴が空いてしまったような気がした。
「真琴ー。いつまで辛気臭そうにしてんのよ。ただでさえ雨でジメジメしてるのに」
「なんだかなー。失恋は辛い!」
「いや、そんな当たり前のこと言われても...」
咲には、雫のことを話した。
雨の精だってことも。
わたしの初恋の人だってことも。
「皆、席に着けー。報告がある」
教室がザワザワと騒ぐ。
なんだろ。報告って..
「今日は転校生を紹介する。入りなさい」
ーーーガラガラ
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