「キャーーーー」

女子たちの黄色い声が聞こえてきた。

「なに?うるさーい」

サバサバしてる利音が言うと、

「きっと、立花先輩だよ。」

奈美が優しく答えた。

「奈美?立花先輩....って言ったっけ?誰なの?その人。」

私が不思議そうに聞くと

「え、まさか、あんたたち知らないの?」

奈美が驚きながら答えた。

「本名、立花星。この学校の王子だよ。頭も良くてサッカー部のキャプテン。おまけに校長の息子。金持ちってことなんだよ。」

へー、初めて聞いたなあ。


いまの私は知らなかった。

この人が運命の相手だと。

この人が私の人生に大きく関わる人だと。