「おはよっ」

大きなこえで叫ぶ。

街の小さな木にも背伸びするような背の小さい私は、親友の奈美にも忘れられる。

「あ、おはよ。いたんだね。萌。」

「むー。いたよー。ひどいっ、」

「ふふっ、ごめんごめん!さ、行こ!」

「うん!」

蝉の音が響く街を思いっきり走りきる。

この風。この音。この香り。

私にはものすごい快感だった。

「利音!おはよー!」

もう一人の親友、利音の家の前に立つと、

利音が出てきた。

今日もあたらしい1日が始まる。