「えっとあのっ、そのっ、手作りなんだけどもっ、お礼ということで…あっ!嫌だったら捨ててもらっても構わないしっ、っていうか手作りってやっぱり重いよね…」 「そんなことない」 早口でまくしたてる私の手からマドレーヌを受け取ると、 広野くんは真っ直ぐ私の目を見て、 「そんなことないよ」 と、もう一度言いました。 「どうしよ………オレ今すんごく嬉しい。本当に。しかも手作りなんて。ありがとう」 広野くんは少し照れくさそうにお礼を言ってくれました。 顔が赤く見えるのは、気のせいでしょうか……?