帰り道。
甘い香りに誘われて視線を向けると、小さなお菓子屋さんがありました。
なんとなく店に入ると、キレイにラッピングされた小さなお菓子が美味しそうに並んでいました。
「わぁ~…すごくキレイ……」
私が目を奪われたのは、貝殻の形をした小さなマドレーヌでした。
香ばしいキツネ色に焼かれ、ラッピングされたマドレーヌが、キラキラして見えたのです。
「これ…作ったら、広野くん食べてくれるかな……」
呟いてから、ハッとしました。
いくらお礼だからといって、手作りお菓子なんて重いかな……
もしも引かれたら……でも…でも…


