大空が帰ってから、ボーッと海をみつめる。
……あたしが死ななかったら、
あたしがこの先もこの世界にいることができたら、
大空のきもちにこたえられていた。
神様はひどいよっ……。
涙がとまらない。
どうして?
どうしてあたしなの?
病気がにくい。
にくいよぉ……っ。
病気でなんか、あたしは死にたくない。
……病気になんか、
殺されたくない。
あたしは、いつも授業でつかっているノートをカバンのなかからとりだして、なにも書かれていないページをちぎった。
そして、ペンケースからペンをとりだして、ほんとの想いをつづった。
大好きな大空が、あたしを好きでいてくれた。
それだけで、
あたしはもう、しあわせです。
あたしは、履いていたこげ茶色のローファーをぬぐと、ちいさく折った紙をローファーの下にはさんだ。



