「……そう、だよな。
後悔したくなくてつたえただけだから、きにすんなよ!」
ははっと笑っているけど、あたしにはわかるんだよ。
傷ついたとき、そうやってほっぺたをかくクセ。
何年いっしょにいると思ってるの。
胸がいたい。
ほんとは、好き。
好きって言いたいよ。
だけど、神様がゆるしてくれない。
「ごめんね。大空とは幼なじみでいたい……」
あたしがそう言うと、大空はやさしくほほ笑んでうなずいた。
あたしたちのあいだに、また、沈黙がながれる。
そんな空気にたえきれなかったのか、大空が立ちあがった。
「家、もどるか?」
あたしにむかって、むりにやさしく笑う大空。
そんな顔をさせているのはほかのだれでもない、あたしだ。
「大空だけ帰って?」
ひとりになりたかった。
「じゃあ、俺もいる」
「いいっ!ひとりでいたいの」
大空、おねがい……。
「わかった。じゃあ、帰るとき連絡して?むかえにくるから」
「すぐなんだからひとりで帰れるよ」
「ごめん、俺が海音とすこしでもいっしょにいたいだけ」
「……わかった」
あたしの返事にしぶしぶなっとくをしてくれた大空は、あたしをのこしてひとりで帰ってくれた。



