御葬式が終わったあと母は火葬場に運ばれた
そして、火葬されるのをずっと見ていた
その夜もまた父の家に泊まることになった
帰ってから私は父の家で飼っている猫を縁側に腰掛けてずっと撫でていた
ふと気付いたらもう外は暗くなっていて猫もいつの間にか私の足の上で寝ていた
そろそろ夜ご飯かなと思い寝ている猫を抱っこしてリビングに向かった
リビングでは何かを話しているようだった
「どうするの?これから」
「俺が2人の面倒をみるよ。翔悟は高校卒業したあと大学行くのか就職するのかは知らんが一人暮らししたいと言っていたから志乃1人育てるようなもんだし大丈夫さ。」
「そう簡単に言うけどもし、翔悟が大学行くんだったらお金たくさんかかるのよ?」
話されている内容を聞いてリビングに入る足を止めた
あー、そっか…
もうお母さんいないんだ…
急に涙が込み上げてきた
お母さんがいない事を心が理解したからだと思う
だけど、今は泣くよりもやらなきゃいけないことがある
私は深呼吸を繰り返して涙を引っ込ませた
お母さんがいなくなった今私を育てるのは血の繋がっている父になるのだろう
だけど、父には新しい家族がいる
父の新しい生活を邪魔したくない
なら、祖父母は?
いや、ダメだ。年金暮らしだから無理をさせれない
そうなると私と兄がどっかに住んだ方がいい気がするなぁ…うーん…
でも、未成年だしなぁ…

