「俺らの存在忘れてるよね」
「…仲がよろしいようでなによりです」
「ふはっ…もー、志乃ちゃん面白い事言わないでよー」
「……はい?」
どこに面白い要素あった?ん?
まあ、気にしないでおこう
それよりこの2人をなんとかしなければ
「今野さん、佐野くん…そろそろいい?
」
私が声をかけると2人はやっと正気に戻ったのか恥ずかしそうにしていた
「…あ!さっき今野さんって呼んだでしょ!沙耶でいいからね?」
「ん。わかった。んじゃ、沙耶ね。
…あ、そういえば名前教えてなかったよね?横山志乃、志乃でいいから。」
名前教えてなかったとかアホなのかな…
それなりに勉強出来るはずなんだけど…
ギュッ
ズーンと表に出さないように落ち込んでいたら沙耶がまた抱きついてきた
「…どーしたの?」
沙耶は抱きつくの好きなのかな?
「…今さ、私嬉しいの。志乃と友達になれてとっても嬉しいの!実は昨日から気になってて話しかけようと思ってたんだけどなかなかタイミング掴めなくて…。
だから、今、興奮してやばいデス。」
…どう反応すればいいかワカリマセン
助けを求めて結城を見ると笑いながら抱きしめてあげたら?と言ったのでその言葉通り抱きしめました
ちっちゃいなぁ…何センチあるんだろ?
「横山さん…こいつ、ちょっと、いやかなり煩いけどよろしくな?」
佐野くんに愛されてるね沙耶は
まあ、言われなくても高校初の女友達だから大切にしますよ
遠足のメンバーも無事決まり安心して、浮かれていた私は周囲なんて全く気にしていなかった
だから……
「…ムカつく」
そう言って睨む女の事なんて全然気付かなかったのだーーーー…

