鬼に見つからないように、私は確かこんな会話を拓人としたんだ。




沙奈『ねぇ、私の好きな人…知ってる?』

拓人「急になに?…知らないよ。」

沙奈『知りたい?』

拓人「まあ、うん。」


颯斗「沙奈と拓人発見♪」


拓人「逃げるぞー!」

沙奈『うん!』

実は私が告白しようとしたのはその日が初めてじゃなかった。3回目…。

沙奈『今日中には告りたい…かな…』

鬼から逃げきれた後の私の虚しい独り言は誰にも聞かれず消えていった。