その日はずっと家に居た。
買い物も行かないで誠と一緒に
テレビとか見ていた。
「ねぇ、別れたいって言ったらさ…」
「やだ。」
なんで聞いたんだろ。
しかも誠は即答だった。
なんで、誠はこんなにも怖くなったのかな
前はあんなに優しかったのに。
今の誠は俺の知っている誠ではない。
俺は今日決めたんだ。
誠が別れたくないって言うなら
俺からこの家を出ていく。
泊まる所はそこら辺のホテルでいいだろ。
いや、近かったら誠に見つかるか。
じゃあもっと遠い所に。
今日でばいばいだよ、誠。
そして夜になった。
俺は誠が眠りについた時に
そっと出ていく事にした。
「じゃあ電気消すぞ。」
「うん、おやすみ。」
誠の顔を伺いながら俺は目をつぶった。
目を覚ますと時刻は深夜1時だった。
隣を見ると誠は眠っていた。
俺は静かに体を起し、かばんを持ち
部屋を出た。
足音を立てずに玄関のドアを開け
家を出た。
なんか、すんなりと成功した。
タクシーに乗り遠い所に車を
走らせてもらった。
