そう、 苦しそうに 顔を歪めた彼が 私をぎゅっと抱きしめて 「杏が…… 杏がいない世界なんか………っ 俺は 耐えられねぇんだよ…………!」 彼の言葉に涙が溢れて 「……私、もだよっ……! 亜月ー…………っ」 その夜 まるで お互いの存在を確かめるように 私たちは 強く抱きしめあって 眠りについた