歩いても歩いても真っ暗だった。
私は嫌になり走り出した。
ただただあてもなく走った。
ふと、後ろを振り返るとひとつのドアが
あった。私はドアを開けてみた。
ガチャ…ドアノブをひねるが
開かない。
ドンドン
「誰か、いませんか?ねぇ、誰か…」
私はドアの前でしゃがみこんだ。
チリん、 シャラ
私は顔をあげた。そこには白い猫がいた。
だが、白い猫は私に顔を背けると
走っていってしまった。
「ねぇ!待って!」
私は立ち上がり
ドアの存在を忘れ白い猫を追いかけ
再び走り出した。