家の近くの公園の前を通りかかった時、 森山くんが顔を背けたのが分かった。 「どうした?」 反射的にそう聞いてしまって後悔したんだ。 森山くんの顔が凄く悲しげに歪んでいたから…。 今にも…泣き出しそうな顔。 咄嗟に彼の左手をギュッと掴んだ。 森山くんが驚いたように、私を覗き見る。