俺たちの姿を見ると、母さんがスッと立ち上がった。
そして…
「母さんは一度家に帰るから。
また1時間したら、ここに来るわ。」
そう言って去って行こうとする。
「待って…」
思わず引き止めると、
「母さんも、ここに居て。」
俺たちの行く末を見守っていて欲しい。
そして…母さんにも…もう作り笑いをさせたくない。
素直にそう思えた。
「分かったわ。」
そう言うと、母さんは亜紀の横の席を開けて、2つ横並びになった、もう片方のベンチに座る。
「あなた達が横に座りなさい。」
そう言って穏やかな表情で微笑んだ。

