アップル・マーマレード










ダイニングに入ると、本当にイズミがテーブルに腰を掛けていた。




「何で起きてんの?」


「悪いかよ」



ここぞとばかりのドヤ顔でイズミは私に言う。


だけど、やっぱり寝癖はしっかりついてるし、
顔は眠そうだ。



「母さんが昨日から風邪だからな」



「へえ・・」



私もいつもの席に座って、
テーブルの上に置いてあったロールパンを食べる。




「・・・・」



いつもと変わらない日常。



昨日まで、私はそれが一番の楽しみだった。



イズミを起こして、一緒に朝ご飯を食べて、学校に行って。


適当な雑談を交わして、弁当を食べて、一緒に帰る。