アップル・マーマレード









       ***






次の日の朝、私はいつも通り目を覚ました。


カーテンを開けると、梅雨らしい曇り空で、
更に私の心を暗くするようだった。




私は手早く制服に着替え、家を出た。



両親が朝が弱いせいで、私は自然とイズミの家に通うようになった。

おばさんは、それを嫌な顔一つせずに迎えてくれた。




「・・・・・・」



どうしても、玄関を開ける手が止まってしまう。



心のどこかで、
「嫌だ」、「このまま逃げ出したい」と私が言っている。



そんな考えを振り切って、私はドアを開けた。




「お早うございます!」



「お早う、大和ちゃん」



声をできるだけ振り絞ると、
リビングからにこやかにおばさんが顔を出した。