アップル・マーマレード










・・・






「大和ッ!!」



遠くから、イズミの声がしたのを覚えている。


私はただ悲しくて、ずっと小さな手で涙を拭って泣いていた。



「ひっく・・イズミ・・」


「大和、それどうしたんだよ?」



私の目の前にイズミがやってきて、私はやっと顔を上げた。



「里佳ちゃんたちが・・」


「坂本が?」



意外そうに目を見開いて、イズミはそう聞き返した。



私足の脇には、バラバラにされたノートが一冊落ちている。





信じられなかったのだろう。


今まで自分に好意を寄せてきた誰かが、
そんな風に誰かを傷つけることが。



だけど昨日、遊びを断ったのを思い出して、
イズミは一気に顔を青くした。