アップル・マーマレード









何だか、いつのまにか悔しくて私はしゃくりを上げた。


もう何が悔しいのかも分からない。



冷静になれば見えてきそうな気がしたけど、
そんな事、今はできそうになかった。





「片桐、落ち着け。・・な?」



「う・・ひっく・・」



優しげな声で、相変わらず私の背中をさするサトウ。



私はそこでやっと我に返り、
必死に深呼吸を試みた。




サトウは優しい。



イズミの友達とかで、
初めて紹介されたときは背の高さにびっくりした。



でも初めから、包み込むみたいな優しさがあった。


きっとサトウの事を思う女の子は、
たくさん居るんだろうなと漠然と感じた。