アップル・マーマレード









「・・・・!」



指の先には、
ドアの近くで笑い合うイズミと知らない女の子が居た。



「あれ、彼女か?
 そんな話、聞いたことないけどさ」



首を傾げて、サトウはぶつぶつとそんなことを呟いている。



私は静かに視線を机に戻し、俯いた。


「・・・・」





実感が湧かないと思った。



まだどこかに、私だけのイズミが居て、
ずっと一緒に居られるんじゃないかって心のどこかで思ってた。



・・・・バカだ。




イズミの、あの子を見る目は明らかに私とは違う。



優しくて、好きという気持ちが詰まっている瞳。


少し染まった頬。